私には夢に出てくるほど、囚われている過去がある。
その出来事自体はたいしたことないと、頭ではわかっている。理屈も通ってるし、誰も悪でない。
けれど、毎日思い出すほど恨んでいる人がいて、そのこと自体が自分でも許しがたかった。そして、そんな弱い自分を認めたくなかった。
言葉にして出すことなんて、できなかった。
けれど、きょう何気なく、その出来事をポツポツと友だち(A子(仮))に話始めて、最終的に全て話し終えた。
心はすこし波立ったが、取り乱すことなく、話し終えた。
「どうしてこんなことにこんなに長い間、囚われているんだろう。」
と私が言うと、
「トラウマみたいなもんだね、身体が覚えているんだよ。」
とA子は答えた。
あぁ、トラウマか。これが、トラウマというものなのか。
大げさな言葉だから今まで思いつかなかったけど、なんだかとても腑に落ちた。
そのあとA子の過去の話を話してくれたりした。
A子は、私の心の痛んでいる場所を一緒に見つめてくれた。そして、自分のつらかった経験まで話してくれた。それはとても優しい行為だと思った。
安易な言葉だけど、「きみはひとりじゃない。」と言われているみたいだった。
A子は「もっと早く言ってくれれば良かったのに。」と言った。
私は「やっと言葉にできたよ。ありがとう。」と言った。
聡明な年下の女の子、A子に心から感謝する。
2018.8.23