関西でのライブを振り返ろうと思う。
9/15なんばベアーズ、9/16京都SOLE CAFEでのライブだった。
まず、ベアーズ。
ベアーズは関西に住んでた頃、とくにお世話になったライブハウス。すごく久しぶりにライブさせていただいた。でも会場に着くと、先月にでもライブしたのではないかと思うほど、なんていうか、久しぶりな感じがしなかった。京都出身の私だけど、「ホーム」と呼ぶならここなのだと思った。ベアーズはなにも変わらず、ただそこに、あった。「おかえり」を言うでもなく、ただ、あった。スタッフさんもいつも通り。みんな大好きだなって思った。嬉しかった。
ライブは今までにない感覚だった。あたたかい気持ちで歌うなんてことなかったから。悲しい歌も、どこかに光が見えて、不思議だなぁと思いながら歌っていた。場所は力を持っていると思う。
対バンも錚々たる方々とご一緒できて、光栄だった。ヰタ・セクスアリス、ソープ嬢変死、素晴らしいライブだった。
ライブに来てくださった方、久しぶりの関西でのお客さんが多くて、あぁ、待っていてくださったんだなって思って、本当に嬉しかった。ありがとう。
次の日、京都のSOLE CAFE。佛教大学に通っていた頃、よくランチをしに来たカフェで、当時は二階堂和美さんのフライヤーやサインなどが置いてあり、いつかわたしもライブしたいなぁと思っていた場所。今回で2回目のライブ。前回は「白波多カミン」レコ発のときだったと思う。ソロ弾き語りワンマンはその時以来なので2年ぶり。本当に久しぶりだった。
会場に入り、出来たてほやほやの衣装を宇加治志帆さんが届けに来てくれた。宇加治さんはわたしが18歳の頃初めて出会って、それから憧れている、大好きな方だ。今はアーティスト活動、Fool’s journeyというブランドで作家活動、音楽活動をされている。どの活動も大好きだ。
ある日、「ライブの衣装決まってる?決まってなかったら作らせて!」とLINE が来て、わたしは嬉しすぎて電車を乗り過ごしてしまったほどだ。
楽屋で衣装に着替えて、2人で笑ってしまった。こんなにピッタリな服ってあるの?っていうくらい、身体の外に着ているのに、身体の中にすっと入ってくるようなお洋服。本当に驚いてしまった。
わたしは、服は作品だと思っていて、それを纏うということは服の持つ思想を纏い、そこから勇気を得るものだと思っていた。この衣装を見るまで、そのつもりだった。
だけど、この衣装はちがった。pippiちゃん(宇加治さんのニックネーム)の想いが詰まっていて、その想いは祈りに近くて、その祈りはわたしの歌と同じ場所に向かっているのだと思った。
実は、今年に入ってから、音楽をする気持ちが分からなくなった時期が続いていた。音楽をすることがこわかったり、落ち込んだりしていた。メジャーの契約を終えたという環境の変化もあっただろうし、不甲斐なさを感じていたのだと思う。なんのために音楽をしているのか分からなくなっていた。
ライブをすれば、歌がすきだということは分かる。
だけど、ずっと煮え切らない気持ちが漂っていた。
そんな中で、正直にいうと、弾き語りワンマンをするのはこわかったし、この日を終えたら、次いつワンマンライブをするするか分かんないな、当分しないのかな、と思っていた。でも、ライブをすることを決めたのは、どこかで自分の音楽を信じていたのだと思う。
それは本当に良いことだった。
歌っているのに、自分自身が歌になる感覚。
生まれて初めての感覚だった。
わたしはこのために音楽をしているのだと思った。
ずっと音楽になりたかった。
すこしなれた気がした。
わたしの音楽を信じて待ってくれてた京都のみなさんありがとう。わたし自身より信じてくれてたんじゃないかな。
自分自身の音楽を強く信じる勇気をくれたこの2日間はわたしの人生で大切なものになった。
ありがとう。
P.S. 10月はたくさんのライブが決まりました。東京、金沢、松本、久しぶりのバンドでのライブ、盛りだくさん。お会いできるの楽しみにしてます。