吉祥寺駅前でスーツのおじさんが
「今日でこの寒さが終わればいいのだけれど…」と電話に話しかけていた。
窓の外では酔っ払ったおじさんが
「バトンタッチ!」
と子供のように叫んでいた。
その次の日から春が来て、わたしはおじさんが季節を運んでくるのではないかとすら思った。
あい変わらず季節に敏感にいたい
という、くるりの「東京」の歌詞を思い出す。
最近は取材などで、たくさん話す機会があって、ほとんど話さない生活から、言葉をたくさん話す生活をしている。本当に思っていることを話していたいという欲求と、本当に思っていることとはなんなんだという疑念の闘いがあり、最初はなかなか慣れず。でも、話すうちに自分自身の考えを発見するようなこともあって、見つめ直すきっかけになった。
こう言えば良いだろうとか、キャラになりきるだとか、そういうことは面白いと思えなくて、ただただ正直に話すしか私には方法がない。
ラジオは毎回とてもたのしい。
人と話すのが本当は好きなのかもしれない。
限られた時間の中で、自分にいま何ができるのか、おそい頭をフル回転させている。
インタビュー記事、ラジオ、テレビなど、チェックしていただけたら嬉しい。
季節に敏感になりながら、白いソファにて。
白波多カミン