髪を伸ばす理由
by on 5月 9, 2019 11:37 PM in DIARY LIVE

2年ほど髪を伸ばし続けている。

ボブヘアーだった髪は今ではロングヘアーだ。いまウエスト辺りまで伸びている。

伸ばそうと思ったのは、どれだけ伸ばせるのか、やってみたかった。というただそれだけの理由だ。

 

髪が長すぎるというのは、人間ならざるものを感じさせる。でもそれは髪が長いというだけのことなので、自分も新しい生き物のようになれないだろうかと淡い期待を持ち、伸ばし始めた。

髪は切らなければ伸びる。伸ばすのはとても簡単だ。

ただ、不便だ。

背もたれと背中の間に髪が挟まって動けなくなったり、

ベッドから起き上がるとき、肩で踏みつけていて突っ伏したり、

予想外のところに髪があるので、「誰だ!?」と思ったら自分の毛だし。

なんとなく、自分の意思ではコントロールできなくなってきたときに、異様な雰囲気がでるのではないかと思った。これは伸ばし始めたときに求めていたことに近いのでは…と思ってきた。

しかし、伸ばしてから気づいたが、残念ながら自分では、自分の姿の全体像が分からない。姿見で見ても本当の自分の姿は見えない。なので、だれかどんな感じか今度教えてください。

 

この間、美容室に行って、シャンプーをしてくれた女の子に、自分の髪をコントロールできなくなってきたと話したら、「背中にペットを飼ってるみたいですね。」と言われ、本当だなと思った。

女の子はドライヤーでブローもしてくれた。突然笑い出したので、どうしたのか聞くと、「わたしはだれのなにを乾かしているんだろう。」と言った。おもしろかった。

 

伸ばしてて、良かった。

2014 Shirahata Kamin ©