きょう、狐の嫁入りを見た。
空は晴れていて、太陽が照っているのに、雨が降っていた。
駅までのいつもの道を歩いているのに、ちがう世界に来たように感じた。
狐が花嫁行列をなして歩いているところを頭に浮かべていた。
でもその頭に浮かんだ狐は、とても大きく、人間サイズだった。日本昔ばなしの見過ぎかもしれないと思ったりした。
すれ違うひとは傘をささず、いつも通り歩いていて、私にしか雨が降っていないのではないかと思った。
とても不思議で特別な気分になった。
Twitterに「狐の嫁入りだ」とつぶやいた。それを見てくださったのか、三輪二郎さんから「狐の嫁入り見たんかい?」とメールが入った。なんだかうれしくなって、「はい、見ました!」とすぐに返した。
三輪さんは狐の嫁入りを見たことがなくて、一回見てみたかったとおっしゃったので、都会の方なのかなと思ったら、やっぱり、「都会のコンクリートベッドタウン」育ちでいらっしゃるのだそう。
わたしは、京都の盆地育ちのおかげか、ちいさいころから何回か見てるけれど、狐の嫁入りの経験にこんなに個人差があるとは思ってなかった。
三輪さんは、「小さい頃から、狐の嫁入りっていう字面が好きだった。ロマンを感じる。」と言ってらして、いつもひとりで見ていた狐の嫁入りを共有できたのがなんだかうれしかった。
また見たいな。